産婦人科専門医が考える妊娠しやすい環境作り

妊活=妊娠しやすい環境を作って妊娠するということです。 このブログではいろいろな妊活の方法、男性不妊の情報を紹介していきます。

東京の不妊治療のクリニックで産婦人科専門医、生殖医療専門医をしています。 妊活や不妊治療、男性不妊などを専門知識をふまえて紹介したいと思います。

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生理は女性の自然なサイクルのひとつです。

生理にはしばしば痛みがあることがあります。腰のあたりが何となく重く感じる、下腹部がずんずんと疼く、寝込んでしまうほどお腹が痛む...などなど、生理痛の症状は実にさまざまです。

生理が起こると、子宮内膜からはプロスタグランジンというホルモンが分泌されます。このホルモンには、はがれ落ちた内膜を子宮の外へ押しだすぺく子宮を収縮させる作用があります。

そのため、このホルモンの分泌が体質的に多い人は、子宮の動きが活発になって痛みがおきやすくなるといわれています。

また、子宮頸管や子宮口が狭いと経血を押し出す圧力によって痛みが増す場合もあるようです。

こうした生理痛は、いずれの場合ももともとの体質的な要因が大きいため、それほど心配する必要はありません。

一方、生理痛には心配な病気が隠れている場合もあります。例えば、子宮内膜症です。これは子宮内膜の組織が卵管や卵巣、腹膜など子宮以外で増殖と剥離を繰り返す病気です。

生理のたびに寝込むほどの痛みがあったり、年々月経痛がひどくなるという場合は、子宮内膜症のリスクが高いといえます。また痛みのほかに経血量が増えたり、経血の中にレバー状の固まりが交じったりする場合には子宮筋腫が疑われます。

これは子宮の内外にできる良性のこぶ(=腫瘍)のことで、30代の女性なら4人に1人が子宮筋腫をわずらわっていわれている病気です。

子宮内膜症と子宮筋腫はどちらとも不妊の原因になる可能性があります。

子宮内膜症は卵管の癒着を引き起こすほか、卵巣内にできると卵子の形成にも悪影響を与えます。

子宮筋腫もできる部位によっては受精卵の着床が妨げられる場合があり、注意が必要です。

妊娠・出産を目指すなら、まずはカラダの健康から。少しでも不安を感じたら、専門医に相談しましょう。

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基礎体温は、女性のカラダのサイクルを知るための重要な指標です。

基礎体温の計測の方法は朝、目覚めたときの体温を測るだけです。

基礎体温をしばらく記録していくと、体温の低い期間と高い期間があることがわかります。

低温期はだいたい月経の開始とともにおよそ12~18日程度続きます。

この間、脳の下垂体からは卵胞刺激ホルモンが分泌され、卵巣で卵胞が育ち始めます。

さらに下垂体から大量に分泌される黄体形成ホルモンに促され、成熟した卵子が卵胞から飛び出す=排卵します。

排卵後、卵胞は黄色く変化面体化)して黄体ホルモンを分泌します。

また着床に備えてさらに子宮の内膜を厚くするよう指令を出します。一方、基礎体温は上昇に転じ、高温期へ。高温期は12~16日程度続くのがのぞましいです。

その後、妊娠しなければ、月経が始まって体温も下降していきます。

このように基礎体温を何周期か継続して測ってみると、きちんと排卵していうるどうかやいつ排卵するのかといった自分なりのサイクルがある程度予測できるようになります。

また、高温期の長さがわかれば、次の生理開始予定日や黄体形成ホルモンがちゃんと機能しているかの判断が可能にI、反対に低温期のみで高温期がなかったり、あっても極端に短かったり、低温期と高温期の温度差が0.3度以下だったりする場合は、何らかのホルモン分泌機能不全を疑うべきです。

また、月経が来るべきタイミングで来ない場合。それは妊娠の可能性があります。このように基礎体温は女性の体に状態をあらわしてくれて妊娠にかかわるヒントを与えてくれます

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妊娠に向けて今日から始める妊活の流れ

①妊娠のチャンスは月に一度の排卵日のみ、基礎体温をつければ、排卵の時期はわかりますが排卵日は正確にわかりません。
そこで排卵日を正確に知るのにいいのが排卵日検査薬。
排卵日が約1日前にわかるのでベストなタイミングが取れます。これをタイミング法と言います

②ウォーキングなどの運動
運動をすることで子宮や卵巣への血流が増え妊娠しやすくなります。また妊娠の大敵冷え性が改善し妊娠しやすい体になります。

③生活習慣
妊活はなによりも健康な体と心を維持することが大切。
睡眠や食事をしっかりとって規則正しい生活を心がける。

④コミュニケーション
不妊治療を希望する女性は増加。一刻も早く妊娠したいという気持ちが心の準備ができていない夫に不妊治療の話をしすぎてしまうことになり夫婦関係がぎくしゃくしてしまうことも。
まずはタイミングを計りながら自然妊娠にトライし、1年以上妊娠しなかった場合は夫婦で病院へ。
35歳以上の女性は妊娠する力の低下がはやまってしまうので半年以上妊娠しなかったら病院へ行った方がいいようです。

排卵検査薬について
次回生理予定日の17日前から検査
女性の体は、次回の生理開始予定日の約2週間前が排卵日で、この期間にセックスをすると妊娠するしくみになっています。
この排卵日をできるだけ正確に知るために最近定着しつつあるのが「排卵検査薬」です。
これは排卵直前の卵子が成熟することで、急激に増加する黄体形成ホルモン(LH)というホルモンの値を尿の中の値で測るというものです。
そしてこの値が高くなった36時間以内に、排卵が起こることが知られています。
この排卵検査薬は、スティック状になっており、使い方も簡単です。
排卵日検査薬は薬局で購入できるので、薬剤師に相談を

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